大学を卒業してから、ショッピングセンターの食品売り場の設計に携わり、その後、設計事務所で老人ホームなどの公共建築、事務所ビル、工場、住宅などの新築増築、耐震改修、様々な建築の設計に携わる機会を頂きました。若い頃は1つ1つが新鮮で、机上の学習とは違い、覚えることも理解しないといけないことも多く、毎日があっという間でした。辛いこともありましたが、完成した時の喜びや達成感は何事にも代えられない経験でした。その中で、当時勤めていた事務所社長に常に言われていたのは、「どのような時でも建築主の立場に立って考えること。」でした。私自身も年齢を重ね、私生活で結婚、出産、育児と経験し、妻、母という立場となり、相手の思いに寄り添うことがどれだけ大切で難しいかを身をもって感じています。「住まい」を建てる時、私のこれまでの経験や知識が「住まい手」の皆さんのお役に立つことが出来れば、嬉しく思います。